2009年10月18日日曜日

宿題 思い出話

たぶんリオ自身は忘れてしまったと思うが、小学校低学年の頃、こんな出来事があった。

ある日、小学校の担任の先生から電話があった。
  「リオ君が全く宿題をやってきてくれないんです。」

私はただただ平謝り。
申し訳ありません、親の監督不行き届きですとか何とか・・・。

頭の中でリオを取っちめる作戦を忙しなく考えつつ、
平身低頭、知りうる限りの謝罪の言葉を口にした。


先生は続けて言う、
  「それでね、
リオ君に宿題をやってこない
   理由を聞いてみたんです。」

そのときのリオの言い草がこうだ。
   ボクは学校で勉強している。
   その上、週に2回も塾に行って勉強している。
   これで十分!
   これ以上、勉強できない。
   だから、家では遊ぶことにしている。
   だから、宿題をする時間がない。   

メチャクチャな言い草だ。
学校で勉強するのは当ったり前のこと。
いちいちガタガタ言うんじゃあない。
塾にしたって、家にいたら全然勉強しないから、仕方なく入れただけだ。
自ら勉強しない子は、湯水のようにお金を注いで、勉強させていただくしかないじゃあないか。

   『ばかもの!
   なんの言い訳にも
   なっていなーい!!』


と、私なら巨大な雷を落とすところだが、この先生は違った。
きちんとリオの言い分を聞き入れ、リオにこう言ってくれたらしい。
  「わかった。
   家では勉強しないのね。
   だったら、学校でなら勉強する?」
リオの答えは
  「うん。」

先生は穏やかな声で話を締めくくった。
   「リオ君と相談した結果、今後は学校で宿題を
   やってから下校することになりました。
   これからちょっと帰りが遅くなるかもしれません。
   よろしいでしょうか?」
よろしいも、よろしくないもない。
私の返事は
  「よろしくお願いいたしますデス。」
もちろん電話口で深々と頭を下げた。


あれ以来、
  「宿題やった?」
とリオに声をかけるようになったのだが、この声掛けは何の意味もなかったということが、つい先日判明したわけです。


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