帰宅するやいなや、リオが言った。
「今日、宿題が出たよ。
自分では絶対出来ない宿題だから、
ママがやってね!」
バカなことを言ってはいけない。
自分で考えることもせず、親に丸投げするとは何たることか!
努力しても出来ないのなら仕方ないが、鼻から出来ないと決めてかかるその姿勢に腹が立つのだ。
これからの長い人生には幾多の苦難が待ち受けている。
キミはそれらに勇猛果敢に立ち向かい、乗り越えていかなければならないのだぞ。
たかが宿題ごときに音を上げてどうする?!
・・・・・云々(ウンヌン)・・・・・
いつものようにぶつぶつ説教を始める私。
それを遮るように、大きなため息をつきながら、
「わかっったよ。
自分でやればいいんでしょ?!」
と、投げやりに言うリオ。
そうそう、その通り!
何事も自力で解決することが重要なのだ。
やっとわかってもらえた・・・
ホッとするのもつかの間、私の耳に聞き捨てならない言葉が飛び込んでくる。
「仕方ない。
偽造するか。」
ちょーっと待った!!
偽造って何なのよ?! 偽造って?
よくよく聞いてみたら、今日の宿題は、
『返却されたテストを親に見せて、
確認のサインを親からもらってくる』
というものだった。
確かに『自分では絶対にできない宿題』だ。
親のサインだから、親がやるしかない。
それならそうと、言ってくれればいいのに・・・。
あんな分かりにくい表現をするから、余計な説教まで垂れてしまったではないか。
もしや・・・もしや・・・
私はリオにからかわれていたのか。
アメリカのMiddle Schoolのテストは返してもらっておしまいではない。
ちゃんと親のサインをもらって、先生に再提出しなければいけないのだ。
だから、のび太君みたいに悪いテストは紙飛行機にして飛ばすなんてことは出来ない。
なかなか良いシステムなんだけどね、これが『宿題』とは・・・ねぇ?
2009年10月21日水曜日
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