2009年4月22日水曜日

おおらかなアメリカの先生

週2回、ESLクラスに通っている。
このクラス、ちょこちょこ宿題が出される。
先週末に出された宿題は、『文法』に関するもの。

・・・難しい・・・ (;_;) ・・・。
辞書で調べ、英文法の本で調べ・・・それでも答が分からない。
最後は自分の『第六感』頼りというありさま。
つまり『当てずっぽう』ってヤツですな。
それでも、どうしても答が書けない問題が1問残った。
手も足も出なくて、夫に助けを求めた。
問題を一瞥した夫は、こう言った。
  「こんな問題、気にするな。
   アメリカ人だって解けないに決まっている!」
なんて大胆なご意見!!! (アリガトウ)
フム・・・、
ネイティブのアメリカ人が解けない問題を、私が解けるはずがない。
そう思うとちょっとは気が楽になるのだけれど、何かスッキリしないなぁ・・・。

明けて翌日、ESLの日。
消化不良の宿題を抱えて、教室に行った。
授業前、先生が
  「宿題はどうだった?」
と聞いてきたので、
  「あの宿題は大嫌い!難しすぎる!」
と答えておいた。

授業は進み、いよいよ宿題の答え合わせ。
いろんな答が飛び出した。
その度に、先生は正しい答とその理由を説明していく。
が、途中でブッチン止まった。
先生がブツブツ問題を読みながら悩む。
で、キッパリこう言った。
  「OK!
   ?マークを付けておきましょう!
   じゃあ次の問題。」
んんん???
この問題は持ち越しってことか?
(夫の言っていたことは、あながち嘘ではなかったようだ)

すると誰かが言った、
  「問題の”答”を持っていないの?」
と。
TOEFL問題集からコピーした問題だからね、”答”があるはず。
ところが、先生は持ってきていないと言う。

先生は、悪びれた風もなく、普通に授業を続けた。
そう・・・、アメリカ人は何事に関してもおおらかなのだ。
そして、堂々としている。
すごいなぁ (@_@)
とっても感心した。

このとき、私の脳裏を過ぎったこと・・・。
もしも私が同じようなことを去年まで講師をしていた塾でやったら、どうなっていただろう???

まずは、生徒全員に完全にソッポを向かれるでしょ。
次に、子どもから話を聞いた母親から猛烈な抗議の電話が掛かってくるでしょ。
    (子どもっていうのは、いいことは言わないのに、
     先生がヘマをした話だけは細大漏らさず
     親に報告するものだ -_-")

室長にこっぴどく怒られるでしょ。
本部に呼び出されて、始末書を書かされるでしょ。
菓子折りの一つも持って、電話してきた親のところにお詫びに行くでしょ。
担当していたクラスから外されるでしょ。
翌年から授業をさせてもらえなくなるでしょ。
    (クビじゃあないけど、クビ同然)

↑ ざっと考えただけでも、えらいことになりそうだ。
ああ、恐ろしや~~~!!!


ところで・・・
私が悩みに悩んだ問題は、こんなの。
《問題》 
太字の語の中に一つが間違いがあります。
間違えているところを選び、文法上正しい文にしなさい。
Almost none of the software produced by that company is really useful for the general public or the inexperienced.
ESLの先生は、

  is
→are
かも・・・と言い、
夫の友人(アメリカ生まれのアメリカ育ち)は
  none of the software→no software
かも・・・と言い、
家庭教師ピーターは、
  the inexperienced→the inexperienced people
かも・・・と言った。
全員、確信はない様子。
いったいどれが正解なのか?
今だ不明。

この話の中で『正解!』と言えるのは、ただ一つ・・・
 「アメリカ人だって解けない!」
という夫の言葉だ。


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