小雪の舞い散る中、ブウと朝の散歩をしていると、
私たちの真横でベンツが静かに停まり、窓が開いた。
運転していたのはお金持ちそうな中年の女性。
私の方を見て、こう尋ねてきた。
「スミマセン、その犬の犬種は何ですか?」
と・・・。
「トイ・プードルです。」
と答えると、
「トイ・プードル?」
と聞き返し、
「イエ~ス!」
と答えると、
「ありがとう!」
と言って静かに走り去った。
実は私は『何犬ですか?』と聞かれることに慣れている。
日本にいる時も何度となく聞かれた。
うちのブウは、トイ・プードルにしては
図体が大きく、
毛のカールの仕方がチリチリ細かく、
鼻面が長く、
足が短く・・・
といった具合で、普通の人の目にはトイ・プードルには見えないのだ。
日本にいるとき散歩中によく会ったオジサンもそうだった。
オジサンはトイ・プードルを飼っている。
にも関わらず(!)、ブウを見てこう尋ねてきた。
「この犬は何犬ですか?」
と・・・。
「お宅のワンちゃんと同じトイ・プードルです。」
と答えると、ビックリしながら改めてブウを見つめなおす・・・疑わしげな目で・・・。
「ちゃーんと血統証だってあるんですよ。」
と主張したんだけれど、
「いや、この犬は違う。
確かイギリスにこんな犬がいるはずだよ。
家に帰ってインターネットで調べてみるよ。」
と鼻から信じてもらえなかった。
・・・なんてエピソードもあるくらいだからね (^_^;)。
(このオジサン、とっても気の良い人です)
話を元に戻すと・・・
これは朝の路上での出来事。
通勤時間帯だから、それなりに交通量もある。
一台のベンツが路上に停まれば、必然的に後続の車も次々停まる。
一人の女性の『この犬の犬種を知りたい』というさして重要とは思えない好奇心を満たすために、小さな渋滞が出来た。
私はどんどん伸びる車の列に気が気ではなかったが、女性はまるで気にしていなかった。
『自分のことが最優先』のお国柄???
「どーせ、ボクは出来損ないですよ」とすねるブウ。
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