レジが混んでいて、珍しく4人待ちの状態だった。
私の前に並んでいたおばちゃんは、何を思ったのかくるっと後ろを振り返り、おもむろに私のカートの中を物色し始めた。
中に入っているのは、何種類かのシルクフラワー。
"Oh! Beautiful !!"
とか何とか言いながら、1本ずつ手に取り(!)品定め。
(勝手に触っていいなんて誰も言っていないぞ!)
その中の1本がいたく気に入った様子で、「私はコレが一番好き!!」
と言う。
(どれが好きかなんて誰も聞いていないぞ!)
それから、「どこに売っていたの?」
「いくらなの?」
「どこに飾るの?」
と矢継ぎ早に質問してきた。
こうゆうのって、アメリカでは失礼に当たらないのか?!
日本なら確実に失礼千万な行為とみなされるはずだが・・・。
習慣の違いに、かなり戸惑った。
さて、このおばちゃん、私のカートの中身の物色が終了すると、今度は自分のカートの中の点検に取り掛かった。
ガサゴソ引っ掻き回していたと思ったら、一つの缶詰を取り出し、
"I don't need this." (コレ、いらないわ)
と言い、なんの躊躇いもなくレジ前の雑誌&お菓子の棚にポイと置く。
ヘッ?!そんな所に置いてしまっていいのか?
それに・・・
カートの中にその商品を入れたのは
他ならぬアナタ自身のはず。
『なんで、こんな物が入っているのか分からない』
って顔をするのは止めようよ。
ビックリして見つめる私とおばちゃんの目が一瞬合う。
おばちゃんは、ウフッと小さく笑う。
そして、また点検が再開された。
次に取り出されたのは、シリアルの箱。
当然、これも雑誌の棚に収まった。
また目が合う(私はジーッとおばさんの行動を観察していたから、どうしても目が合っちゃうんだよね)。
おばちゃんは、さっきより大きくニッと笑う。
おばちゃんは、これを繰り返し、都合5つの不用品を雑誌の棚に陳列した。
目が合うたびに、おばちゃんの笑顔は大きくなっていった。
悪戯しているのを見つかった子どものように、笑って誤魔化している (-_-;)。
そうだよねー。
アメリカだって、そんなことしてはいけないんだよね。
なんて思いながら、雑誌&お菓子の棚に目をやると、あるはあるは、ありとあらゆる種類の商品が並んでいる。
電池、バナナ、薬、ハサミ、タオル、・・・。
全部、レジ前で不用品として処理された物だ。
みんな同じようなことをしているのだ。
ってことは、これはアメリカでは許されることなのか?
・・・わからない・・・。
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