『転校生になるのイヤだな』
補習校に行く前、リオはそんなことを言っていた。
これには理由がある。
遡ること5年前、リオは小学校に入学した。
リオと同じ幼稚園から入学したのは女の子一人だった。
入学当初はどうしても同じ幼稚園の子同士が固まってしまう。
友達ができるまでの1ヶ月あまり、リオはそれなりに淋しい思いをしたのだ。
たぶん、その時のことが心のどこかに残っているのだろう。
でも、今回はきっと大丈夫!
補習校にいる子たちは、ほとんどが転校生なのだ。
みんな同じような思いを抱えて入学するはず、きっと優しく迎えてくれるよ。
補習校に着いて、まずドリの教室に行った。
ドリの教室を覗くと、男の子が
「よぉ!」
とリオに手を振ってきた。
リオも
「ああ!」
なんて手を上げて答えている。
私は見たこともない顔だ。
それに、リオとは学年も違う。
どーゆう知り合いなのかリオに尋ねると、YMCAのキャンプで一緒だったと言う。
へぇ~、世の中せまいね。
『いつかまたどこかで会えたらいいね』
って涙の別れをしたのが昨日。
その人と今日再会するとは!
同じクラスにもYMCAの知り合いがいるかもよ・・・
なんて話してたんだけど、そこまでうまくはいかなかった。
同じクラスには知っている人はいなかったらしい。
それでも、同じ学校に一人でも知り合いがいてよかった。
それだけでも、心強いじゃない (^o^)/、 ネ?!
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