2009年1月16日金曜日

つまみ食いしたブウ

  「いってらっしゃ~い!」
と子ども達を見送った次の瞬間、目の端に変な光景が映った。
私の目の端に映ったのは、ダイニング・テーブルの上にいるブウ。
次の瞬間、
  「こらーーーッ!
と怒鳴る私。
その次の瞬間、慌てふためいて逃げ出すブウ。
そのまた次の瞬間、追いかける私。
階段の端っこで、ブウを追い詰めた。
ブウはほんの一瞬私の方を見た。
そして、口にくわえていたサンドウィッチをボトッと床に落とす。
あとは、頭をうなだれ、壁の方を向いて(私にお尻を向けて)、身を小さくして、ひたすらガタガタガタガタ震えている。
恐怖に震えるとは正にこの事だ。

ブウは、ダイニングテーブルの上に上ってはいけないことを知っている。
つまみ食いをしてはいけないことも知っている。
だから、誰かが見ているときは、決してそんな事はしない。
大好物の今川焼きがテーブルの上にあったって、テーブルの下でちゃんと我慢している。
というか・・・誰か(主にリオ)が食べこぼす今川焼きが、上から落ちてくるのを虎視眈々と待っている。

でも、今日、やってしまった。
今日は2つの幸運(不運?)がブウに働いたのだ。
1つ目の幸運は、ドリが食べ残したサンドウィッチをテーブルの上に放置したこと。
いつもなら、さっさとキッチンに片付けられてしまうのだが、今日に限って放置されたままだった。
2つ目の幸運は、リオがきちんと椅子をテーブルの下に仕舞わなかったこと。
いつもなら、椅子はテーブルの下に仕舞われているのだが、今日に限って引き出されたままになっていた。
ブウは直接床からテーブルの上に上るほどのジャンプ力はない。
一旦、椅子に乗ってから、テーブルの上に上がるという手順を踏まないと、テーブルには上がれないのだ。

2つの幸運に恵まれたブウは、悪いこととは知りつつも、テーブルの上の食べ物をつまみ食いしてしまった。
結果・・・私にしこたま怒られるという不運に見舞われた。
サンドウィッチをちゃんと食べて怒られるなら、まだ諦めもつくだろう。
発見が早かったため、サンドウィッチはくわえただけ・・・食べられなかった。
なんて不幸なことなんだろう。
可哀想なブウ。

よく考えてみると、悪いのはドリとリオだ。
ドリがちゃんと残り物をキッチンに片付けていれば、こんな事にならなかった。
リオがちゃんと椅子を仕舞っていれば、こんな事にならなかった。
なーんだ、悪いのはブウじゃあなくて、ドリとリオじゃん!
(ん?! 何かちょっと違うような気もするが・・・)


午前中いっぱい、ブウは私の顔を見ると、頭を下げ、身を低くして、コソコソと逃げ回っていた。

お昼過ぎに、ようやく落ち着き始めたのか、『ごめんなさい』のポーズを取り、

午後から、死んだように眠った。
怒られたから、とっても疲れたのだろう。


そして、夕方にはすっかり立ち直った。
何事もなかったかのように・・・。



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