確かに少しずつは上達しているが、思ったようには上達しない。
何とかしなければ・・・。
ってことで、家庭教師の先生をお願いすることにした。
家庭教師なら一対一の授業だから、気を抜くことも出来ないだろうし、なによりレベルに合わせて教えてもらえる。
リオは、
「家庭教師なんて大袈裟なことしなくていいのに・・・。」
と言ったが、大袈裟なことをしなければ上達しそうにないからお願いしたのだ。
もっと言えば、大袈裟なことをしても『できるようになる』という補償は何もない。
そこには、本人のやる気と能力(!)という大問題が潜んでいるから・・・。
それでも、できる事は試してみないとね。
やるだけやってダメだったら、その時は諦めればいい。
英語ができなくても、生きていく道はいっぱいある。
実は昨日が初日だった。
3時間前。
ソワソワし始めるリオ。
意外と気が弱い。
「雪だから休みなんてことないのかなぁ。」
なんて言い出す始末。
雪は止んで雨になっている・・・だから、そんなことは起こらない。
溜息をつきながら家の中をウロウロし続け、どうでもいい事をペラペラと話し続ける。
完全に落ち着きを失っている。
ここが日本だったら、きっと今頃、私の目を盗んで、近所の公園か児童館に脱走していたに違いない(彼には数々の前科がある)。
でも、ここはアメリカ。
逃げ出そうにも逃げ出す場所がないんだな・・・お気の毒さま!
10分前。
リオは窓のところに張り付く。
前の道を車が通るたびに、
「あの車かな?」
なんて言いながら・・・。
先生は10分遅れでやってきた。
ずーっと窓の外を見張り続けていたリオは、先生の姿を認めるや否や、
「来たぁ~~~!」
と叫ぶ。
そりゃ来るだろう、約束したんだから。
来なきゃ困る。
来なきゃ困る。
興奮はしているけれど暗さはない。
これなら大丈夫かな・・・。
ご挨拶の後、早速、勉強開始。
簡単な会話からスタートした。
「好きなスポーツは何?」
とか
「学校では何の授業を取っているの?」
とか・・・。
リオは小さな小さな声で答えてた。
He is very quiet !
途中からドリも加わり、英語のゲーム。
なかなか楽しそう???
でも、相当緊張していたんだろうね。
先生が帰った後のリオの笑顔はすごかった。
安堵感いっぱい・・・最高の笑顔だった。
先生の名は『ピーター』。
家庭教師を生業としている人だ。
実はこの辺に住んでいる日本人ご用達の家庭教師。
日本人から日本人へと紹介され続け、今や生徒の90%が日本人だとか。
うちも知り合いの人から紹介してもらった(感謝!)。
ピッカピカ(頭じゃあないよ)に明るい優しい先生だ。
なんとか続けてもらえるといいのだが・・・。
というのも、私達に先生を選ぶ権利があるのと同様に、先生にも生徒を選ぶ権利がある。
1ヶ月間は試用期間。
1ヵ月後、先生がダメと判断すれば、この話はなかったことになってしまう。
さてさて、どうなることやら。
授業は週1回で1回1時間15分。
リオは英会話を中心に、ドリは英作文を中心に教えてもらえるようお願いしている。
もちろん、別々に・・・。
だから、ピーターは週2回ずつ我が家にやってくる。
一番喜んでいるのは、ブウ!
ピーターのことが大好きみたいで、ちょっと目を離すとピーターの足元に走って行ってジャレ付いている(勉強の邪魔をしている)。
「ピーターはドリとリオの家庭教師であって、
ブウの遊び相手ではない。
そこの所をよーくわきまえるように!」
とブウに言って聞かせるのだけれど、全く理解してくれない。
困ったものだ。
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