2009年1月17日土曜日

水・氷・塩

前回のブログの続編。

ジュースは凍るのに雪は溶ける
のはなぜか?

我が子は、この理由を知っているのだろうか?
ふと気になったので聞いてみた。
  「あー、知ってる知ってる!
   水の中に塩を入れると凍るんだよね。
   4年生のとき先生が言ってた。」
嘘だ・・・先生がそんな事言うはずがない。
もしそれが真実なら、今頃、海の水は全部凍っているはずじゃあないか。
いっつも適当に授業を聞いているものだから、こんなとんでもない事を言い出す。
いい加減にせい!

簡単に説明してみようかな・・・。

■ポイント■

・水は0℃で凍る
・食塩水は0℃より低い温度で凍る
   食塩水の凍る温度は、濃度によって違い、
   濃ければ濃いほど凍る温度は下がる。
   最低で-20℃くらいまで凍らない場合もある。
この理由については面倒な説明が必要なので省略。


『ジュースが凍る』理由。
家庭用の冷凍庫で出来る氷の温度はだいたい-15℃ (※1)。
この氷を水の中に入れると、
氷は融けながら自分の周りのものを冷やしていく。
このとき氷はの周りのものを自分自身の温度-15℃に近づけようとする。

ここまでは、感覚的に理解できるよね?!

●単なる氷の中にジュース入り試験管を入れたとき
  
-15℃の氷は融けながら、
  自分の周りのものを冷やしていくが、
  周りにあるのは単なる水だから、
  絶対に0℃より低くはならない。
  だから、その中にジュースを入れても凍らない。
●食塩を掛けた氷の中に
ジュース入り試験管を入れたとき
  -15℃の氷は融けながら、
  自分の周りのものを冷やしていく
  このとき氷の周りにあるのは食塩水だから、
  0℃より低い温度になる。
  だから、その中にジュースを入れれば凍る。

間違えてはいけないのが、食塩を入れると、氷の温度が下がる訳ではないってこと。
氷の温度は、-15℃で同じ。
違うのは、氷の周りの『水(0℃)』と『食塩水(マイナス?℃)』の温度なのだ。


『雪が融ける』理由
単なる氷は0℃で融け始めるが、
食塩入りの氷は0℃以下(マイナス?℃)で融け始める。
つまり単なる氷より食塩入りの氷の方が融けやすいのだ。
水で出来た雪は0℃以上にならないと融けないが、食塩を撒くと-5℃でも雪は融け始める。
だから、大量に塩を撒けば、それだけ早く雪が融けるってわけ。
まあ、モノには限度があるけれど・・・。

話を始めに戻して・・・リオが言う
  『水の中に塩を入れると凍る』
なんていうのは問題外だけど、
  『氷の中に塩を入れると凍る』
っていうのも間違い。
真実はその逆、
  『氷の中に塩を入れると早く融ける』
が正解だ。
前述のジュースの実験の時も、塩を振りかけた氷は早く融ける。
早く融けるけれども温度は低いのだ。


※1 氷の温度は0℃と思っている人はいない?
    水は0℃になると氷になるのであって、
    氷は0℃とは限らない。
    氷の温度は0℃以下・・・
    -20℃の氷もあれば-30度の氷もある。
    絶対零度の-273℃までは冷えるらしい。


主婦の戯言ブログで説明できるのは、ここまで。
より詳しいことを知りたい人は、周りにいる理科の天才に聞くか、ネットで”融点(凝固点)降下”、”氷”、”食塩”などで検索するといいと思います。


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