ブウの散歩からの帰り道、家の前に郵便配達の車が停まっているのが見えた。
なぜか、動き出さない。
郵便配達は手紙をポストに入れるのが仕事。
そんなに時間が掛かるはずない。
いつまでたっても動かない・・・怪しい。
近づいて声をかけると、一通の手紙を手にしてこう言った。
「この家宛ての手紙だよ」
見ると、確かにうちの住所。
でも、宛名が違う。
ヘンリー何とかさんへの手紙である。
「ここはK山家で、そんな人は住んでいないよ」
と答えると、
「もちろん、そんな事は知っている」
と言う。
・・・知っているなら、とっとと持って帰ってくれ!・・・
郵 「ここは、アンタの家なの?」
私 「そう」
郵 「借りているんでしょ?」
私 「そう」
郵 「アンタは知らないかもしれないけど、
これはここの家の大家宛の手紙なんだ。
だからアンタが受け取って、
大家に連絡しないといけないんだよ。」
郵便局員は当然のことなんだという顔で話をする。
私は大家さんの名前を思い出そうとする。
・・・ヘンリーだったか、ウィリアムだったか・・・
ダメだ、思い出せない。
おまけに、私はアメリカの郵便の常識というものを知らない。
大家さん宛てに来た郵便を借主が受け取って転送するのは、アメリカでは普通のことなのか???
ダメだ、わからない。
なぁーんて考えていたら、郵便局員が言った。
"Do you understand?"
私は
"Yes."
と答えた。
あなたの言っていることは理解できたという意味でね。
私が転送しますという意味での"Yes"ではない。
が、郵便局員は自分の都合のいいように解釈したようだ。
私に手紙を押し付けると、走り去ってしまった。
それから、いろいろ考えた。
この家はずっと貸家だったはず。
なんで郵便局員は大家の名前を知っているんだ?
大家さんの名前がヘンリーじゃなかったら、
この手紙をどう処理したらいいんだろう?
明日、郵便配達の車を捕まえて突き返そうかな。
郵便局に持っていくべきか。
・・・ etc ・・・
帰宅した夫に事情を話した。
手紙は確かに大家さん宛てのものだった。
さらに、こうゆうことはよくあることで、その度に大家さんに転送していると言う。
それならそうと、先に言ってくれないと!!!
知らなかったから、私はずいぶん余計な心配をしたのだぞ。
まあ、これで手紙の件は一件落着した訳だけど、これってアメリカでは普通のことなのかな?
不思議。
そういえば、アメリカでは手紙が届かないことがよくあるって話を聞いたことがある。
こうゆう妙な習慣も、その原因の一つのような気がするんだけどね。
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